調べるということ。
社会人になった90年代は、パソコン通信ってのはあったけれども、
ホームページは多分まだなく、niftyでWikipediaや百科事典の何百分の一の情報を
何分もかけてようやく引き出すくらいだった。
社会人最初の仕事・・・TV制作の第一歩は探すこと。
「ガラスの靴を探してこい!」とディレクターに言われたら、まずは電話帳をめくる、
ハローページは意外と細分化されていて、「ガラス工芸」みたいなジャンルもある。
もちろん、会社には東京全区の電話帳が並んでいるわけだが。
「北海道の〜」「青森の〜」ケンミンショーみたいな番組をやっていた時は、
水道橋のNTTに行って全国の電話帳を買ってきた。
赤飯は甘いか?しょっぱいか?で、全県〜ポイントでは市町村まで電話したこともある。
「古地図を買ってこい〜!」「ハリセン買ってこい〜!!」など小道具・美術品を買う時は、
とりあえず、渋谷の東急ハンズに電話する。
何階の何売り場まで聞いておかないと、買う段になって階段を登ったり降りたり
後々大変なことになる。 売ってなければ自分たちで作ることも。
「〇〇事件の記事を探してこい!」「〇〇のアイドルだった頃の雑誌を探してこい!」
こんな時は、大宅壮一文庫がある。雑誌のバックナンバーがいっぱいあってコピーがとれる。
大正、昭和の古い新聞記事なんかになると、国会図書館に行く。
スパイになった気分でマイクロフィルムの中の記事を探す。
会社の違う部署では、探偵ばりに人探しをしていて、
今だったら考えられないが新聞配達所や宅配便業者なんかにも電話していた。
「るるぶ」も全県分あったし、「地球の歩き方」もほぼ全巻、なかにはダブって何冊も、
当時のことを思い出すと、ロケハンは写ルンです。フジテレビ下通りの焼肉富士、
何百本ものVHSのオフライン編集、それを手書きでタイムコードを書き込んだ何百枚もシート。
調べることは大変だけど、道筋が面白いし、発見がある。
※注意 特に人口など数値データは、間違えを起こさないためにもデータは2つ以上から探ること。
リサーチの力で見つけたロケーションで、風車と幻のドイツ村で撮影をしたMVが、
間も無く?来月?公開されます!作詞作曲家陣も一流!
同様に関わらせていただいたMVの再生回数は、前々作60万回、前作100万回と右肩上がり、
そして今回は!?